色々と試行錯誤中
局所性ジストニアの治療法は今のところ確立されていない。
定位脳手術という完治が期待できる手段もあるが、リスクも伴うだろうし、薬物療法によって日常生活に支障をきたす症状はほぼ抑えらえているので、現時点では選択肢には入れていない。
機能神経外科 ジストニア(書痙など) | 東京女子医科大学脳神経外科
よってリハビリがジストニアを克服するための唯一の手段になるのだが、ジストニア症状によりペダリング動作が阻害されるという話はほとんど聞いた事がない。
かなりレアなケースだろうし、具体的なリハビリ方法などそもそもあるはずがない。
ピアニストやギタリストの成功例を参考にしながら、自分に合った方法を自分で見つけていくしかないのだ。
と言う事で、効果がありそうな事は全部試してみる。
まずは機材。
クランクが水平位置に近づく時の角加速度と右ペダルの上昇速度が一定以上になるとヒラメ筋の異常収縮が起こることは分かっている。
角加速度とペダルの上昇速度、この二つを軽減できる機材といえば非真円チェーンリングだ。
そこでRIDEAを導入してみた。
非真円チェーンリングにも色々あるが、最大直径の範囲が広い事と直径変化率が緩やかな事がRIDEAを選んだ理由。
結果は期待通りで、ヒラメ筋の緊張をある程度抑える事ができた。
ポイントは真円と同じような感覚で踏むこと。
ギア比が変化しても一定のトルクで踏まないと意味がない。
次にペダリング。
ジストニア症状を出現させない事がリハビリの大前提。
ではあるが、精密な動作の反復がジストニアの発症原因の一つと言われているので、一定のパターンを繰り返す事にはリスクがあると考えている。
実際、症状が出ないケイデンスと強度で回していても、ある程度時間が経過すると右の大腿四頭筋の強張ってくるのだ。
たとえ超ケイデンスであっても、一定のリズムを長時間繰り返すことはリハビリのつもりがジストニアの回路を鍛えているという事になりかねないのではないだろうか。
そこで、ランダムに回転数や踏み込むタイミングを変えたり、上死点や下死点で回転を一時的に止めたり、不規則にどちらかの脚を脱力してみたり、リズムに変化をつけて回す事を最近試している。
まだ試し始めて2週間くらいだが、これはかなり効果がありそうだ。
それともう一つ、SFR。
ペダリングの感覚を鍛えるためでもあるが、筋力を落とさない事が主な目的。
筋力のキャパシティを大きくしていかないと、リハビリの効果もあるレベルで頭打ちになりそうな気がするから。
ケイデンス40〜45、出力は200〜250wで3分以下。
この程度でも息が上がるほど弱ってしまった…
以上がここ最近試していること。
今はフォームとか筋肉の使い方は二の次で、試行錯誤しながら良い運動感覚を身につけることが大事だと思っている。
子供が自転車の乗り方を覚える時にフォームや左右差など気にしないのと同じで。
この土日は久しぶりにZwiftでちょっと強度を上げて見たが、良い感じで楽しめた。